いま、コレを考えています

日々の生活を本や映画と絡めて

離婚を決めたからの方が夫婦関係が平穏になる

相手が「離婚したい」、私が「離婚したくない」という状態で仮面夫婦状態だった時に夫婦関係を表すと、常に緊張状態でした。そして、相手のやることなすことが気に食わず、些細なことですぐに喧嘩になる……。そうした状況が半年近く続いていました。

でも、その状況にもう限界を感じ、私から「離婚しよう」と離婚届を準備して相手に告げたのが昨年の12月。不思議なもので、離婚が決まってからはそれまでの緊張状態が解け、むしろ笑うことが増えたり、そこまでイライラしなくなったりして、平穏な状態になったのです。しかもそう感じていたのは私だけではなく、相手も同じように感じていて「離婚すると決めてからの方が関係が楽」と言われました。

それと同じ状況が描かれていたのが、『八月の路上に捨てる (文春文庫)』。30歳の誕生日に離婚する予定の主人公の男性は、水城さんという女性の先輩と一緒に自動販売機のルートを回っています。水城さんはルートを回る現場から、内勤に異動することになっていて、水城さんの現場最後の日に、主人公が水城さんに結婚生活から離婚に至るまでの顛末を話します。

主人公が妻に「離婚しよう」と言った後、別居が始まる前日に最後のデートをします。そこでの妻との会話はこれまでだったらカチンときて険悪になっていたのに、なぜかこの日はそうはならない……。

離婚を決めてからというもの、なぜか平穏なのだ。つきあったばかりの頃のデートの心地よさを、裏表にぺろんとひっくり返したような気分になっていた。

その日のデートは終始そういった感じで進みます。

離婚を決めたことで相手が結婚相手から他人になり、いい意味で距離が生まれたのが緊張状態から平穏状態になったのかなと、今なら思います。

八月の路上に捨てる (文春文庫)

写真表現の新たな可能性、資生堂ギャラリーの「吉田志穂展」

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資生堂ギャラリーで今日が最終日の「吉田志穂展」に行ってきました。

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 画像検索などで表示された場所を出力し、それを持って現地に行って重ね合わせて撮影するという不思議な手法。そういう発想もあるのだなと単純に驚きました。

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個人的に好きだったのは、砂の上に写真を投影し、地形を表していた作品。写真に立体感が生まれ、イメージが膨らむなぁと思いました。

 

「ロマン・チェシレヴィチ 鏡像への狂気」の最終日に滑り込み

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すでに昨日会期が終わってしまったのですが、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(以下、ggg)で行われていた「ロマン・チェシレヴィチ 鏡像への狂気」へ行ってきました。

初めて知るアーティストでなんの前知識もなく、たまたまgggの前を通ったのでふらっと入った今回の展示。入って見て大正解でした。チェシレヴィチはポーランドを代表するグラフィックデザイナーで、写真やコラージュ、タイポグラフィシルクスクリーンなどの技法を使い、グラフィックとモンタージュを組み合わせた作品を生み出しています。

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「こんな組み合わせありなんだ!」と驚きますし、図像が中央に寄せられている鏡像的な手法は異様な感じに目が離せなくなり、惹きつけられます。BGMが第九だったのも展示と合っているように思え、空間全体でチェシレヴィチの作品を構成しているようでした。

 

ガスパールザンザン「プリンレアチーズ」が絶品だった

先日、仕事仲間の友人が仕事場に持ってきてくれた京都烏丸のフレンチレストラン「Gaspard zinzinガスパールザンザン)」のチーズケーキブランド「Frais Frais Bon !(フレフレボン)」の「プリンレアチーズ」(230円)。

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プリンの入ったレアチーズケーキということで、すっごくクリーミーで濃厚。そして口当たりなめらかです。上はもっちりとした弾力があって、中のプリンの部分はやわらか。食べ進めるとラズベリーソースがちょっぴりと入っていて、最後にその酸味がいいアクセントになります。

常設店は京都と大阪のみで、催事で全国各地で販売しているようです。

“もう愛してない。ひとかけらも。”

昨年、映画の予告を観ながらずっと気になっていた西川美和の『永い言い訳 (文春文庫)』。そのときはちょうど自分が離婚問題の真っただ中にいたので、「今見たら絶対に気持ちが落ち込む……」と思って、小説を読んだり、映画を観たりすることは避けていました。

でも、今回たまたま小説を手にする機会に恵まれ、読んでみました。

 

永い言い訳 (文春文庫)

永い言い訳 (文春文庫)

 

 

夫婦関係における立場としては、私は幸生に近いと感じました。もっとも身近な相手に誠意がなくなってしまったところ。相手が自分をもう愛してないことを綴ったものを見てしまったときの動揺……。それと同時に、私自身も綴ったことがあります。もう愛していないのかもと。お互い一緒にいたいと思って夫婦になるものの、一定年数経てばどちらも同じような迷いを抱えるのかもしれません。

自分を大事に思ってくれる人を、簡単に手放しちゃいけない。みくびったり、おとしめたりしちゃいけない。そうしないと、ぼくみたいになる。ぼくみたいに、愛していいひとが、誰も居ない人生になる。簡単に、離れるわけないと思ってても、離れる時は、一瞬だ。そうでしょう?

最後、幸生が大切なことに気づき、一歩を踏み出そうとする様子に心を打たれました。

映画の空気感も予告編からとても気になっていたので、DVDも鑑賞。小説と映画、そのどちらも諦観ともいえる空気感が流れ、美しい光を感じました。

 

永い言い訳 [DVD]

永い言い訳 [DVD]

 

 

好き同士が結婚し、好きでい続けることの難しさ

先日、友人に頼まれ、友人の友人のプレゼント用によく行くお店の商品を代わりに購入して渡しました。いつも行く店で労力はかからないので、「いいよ〜」と気軽に引き受けたのですが、後日そのプレゼント相手はその友人の夫の恋人だと言われ、びっくり……。え!?と。そして、そのとき話題になったのが渡辺ペコの『1122』。

 

1122(1) (モーニングコミックス)
 

妻・相原一子。夫・相原二也。結婚7年目の仲良し夫婦。セックスレス。子供なし。そんな二人が選択したのは「婚外恋愛許可制(公認不倫)」。おとやには、いちこも公認の“恋人”美月がいる。美月との恋に夢中になり始めるおとやを見て、いちこにも変化が……。『にこたま』の渡辺ペコが描く最新作は、結婚の嘘と真実。結婚したい人もしたくない人も――「結婚」を考えるすべての人に届けたい、30代夫婦のリアル・ライフ!

出典:amazon

 

この結婚7年目で仲良しの夫婦で、レスというのがまず自分の夫婦生活を思い出して「うっ……」と思いました。私たちの場合はレスになったきっかけは私が求めたけど向こうの拒否が続いて〜というカタチだったのですが、この断られ方で心がぽきっとなる様子とか……(マンガでは、夫が妻に拒否られてそこからレスに)。

表面上は仲良しで、嫌いなわけじゃないし愛おしさを感じているけれども、でも別の人と恋愛をする。私は相手に好きな人ができたとき、さすがに受け入れられなかったな……と読みながらため息をついてしまいました。

その後、そもそも結婚ってなんでこじれるのだろうと思って手に取ったのが、森川友義さんの『なぜ、結婚はうまくいかないのか?』

 

 

本著では、結婚がうまくいかない理由、離婚しない理由、結婚生活を向上させる解決策の3つの柱で構成しています。

面白いなと感じたのが、結婚がうまくいかないのは初めてしたからという部分。そもそも、人生で初めてやっていきなり成功することってなく、失敗や練習を繰り返して成功していくもの。なので、初めて結婚した相手がいきなりアタリとは限らない〜という部分。

言われてみれば、今回離婚という経験があるから改めて自分の結婚生活を振り返って、「ああいうのはよくなかったな」とか「あのとき、こういう風に伝えた方がよかったかも」というように、反省し、次に生かそうと思えました。本来は結婚しているときにそうできればよかったのでしょうが、そのときはできなかったんですよね……。

ほかにも、離婚しない理由として、付き合った経験が少ないと「損切り」=相手を振ることに慣れていなくて、離婚を切り出せないなど、データや研究結果に基づいて、「結婚生活がうまくいかない理由」を解き明かしています。

森川友義さんは、ほかにも『大人の「不倫学」』や『結婚しないの?できないの? 森川教授の結婚力養成講座』、『結婚は4人目以降で決めよ 恋愛と結婚と浮気の政治経済学』など、恋愛学の第一人者としてさまざまな著書があります。似たような内容も多くありますが、読んでみると「わかる!」と共感できる部分が多いので、恋愛や結婚生活に悩んでいる人は一度手に取ってみるのがよいかもしれません。

岡田尊司『なぜいつも”似たような人”を好きになるのか』

タイトルと、カバー裏にある「母は選べなくても、父は選べなくても、パートナーは選べる!」の言葉に思わず手に取りました。

過去を振り返って見て、見た目などはもちろん違うものの、同じような雰囲気の人を好きになるな〜と思っていました。また、不安定になると、誰でも良くて優しくしてもらいたくなる……。それってどうしてなのだろうと疑問に感じていたところ、岡田尊司さんの『なぜいつも“似たような人"を好きになるのか』にまさにその答えが書いてありました。

私たちは親との関係や育ってきた環境によって、築かれてきたパーソナリティや愛着スタイルがあり、それらの組み合わせによってどういう恋愛を辿りやすいかが推測できます。

私は書籍の項目で診断したところ、愛着スタイルは「不安定型」で、パーソナリティは「境界性(確かな愛が感じられない)」でした。

これが書かれていることがまさにその通りで、相手が私を愛してくれていてもどこか見捨てられるのか不安があり、見捨てられるくらいならその関係性を壊してしまえと衝動できになってしまうこと、甘えられそうな年上の人をより魅力的に感じるなど、私の恋愛傾向そのままでした。そして、本著にはそうしたタイプ別の恋愛の傾向や注意点、より幸せになるためにはこうしたところを意識した方がいいというアドバイスが書かれています。

でも、本で知識を得たものの、それが実生活でできるかどうかといわれると、また別の話なのですよね……。

最後に、あとがきに書かれていたこの言葉がとても印象的でした。

大切なことは、まず自分自身に向かい合い、自分自身を知ることです。相手との関係は、自分自身をよく知る機会でもあります。なぜ、自分はこのタイプの人に惹かれるのか、客観的な目で自分を振り返ってみることが、大事な手がかかりを教えてくれるのです。

出典:『なぜいつも”似たような人”を好きになるのか』

 

なぜいつも“似たような人

なぜいつも“似たような人"を好きになるのか