いま、コレを考えています

日々の生活を本や映画と絡めて

離婚の理由を一言で表すとしたら?

こう聞かれたら、離婚経験者の方はなんて答えるのだろうか。

私は知人に聞かれ、考えた末に「いろいろです」という、答えになっていない返答しかできませんでした。

 

枝付き干し葡萄とワイングラス (講談社文庫)

枝付き干し葡萄とワイングラス (講談社文庫)

 

『枝付き干し葡萄とワイングラス』の短編の一つ「城址公園にて」は、夫に突然離婚を切り出された妻の話。「離婚したい」と言い出した夫に突然対し、妻が「なんで?」と聞くと、夫は「まあ、いろいろかな」と答える。そう言われた妻としては、明確な理由がないことに納得がいかない。

私は、妻の気持ちもわかる。でも、「いろいろ」と答える夫の気持ちもまたわかる。なにか一つの大きな何かがあったというよりは、お互いこれまでの生活で積み重なったものがあるから、「これ」と一つに定めることができない。一つの出来事が離婚を決意する引き金にはなるけれども。

どちらかが離婚したいと言い出したら、言われた方は敗者になる。作品の中にもあるけど、離婚を切り出された方が「考えさせて」言っても、離婚がなくなるわけではない。夫婦関係が修復することもあるだろうけど、考えるという猶予期間は自分を納得させるための期間。そして、その間の両者の温度差もリアルに描かれている。

私は自分からもう離婚しようと思えるまで半年近くかかりました。一度納得できると、なんだかしがみついていたのがばかばかしくなるくらい、さっぱりしちゃうんですけどね。