いま、コレを考えています

日々の生活を本や映画と絡めて

“もう愛してない。ひとかけらも。”

昨年、映画の予告を観ながらずっと気になっていた西川美和の『永い言い訳 (文春文庫)』。そのときはちょうど自分が離婚問題の真っただ中にいたので、「今見たら絶対に気持ちが落ち込む……」と思って、小説を読んだり、映画を観たりすることは避けていました。

でも、今回たまたま小説を手にする機会に恵まれ、読んでみました。

 

永い言い訳 (文春文庫)

永い言い訳 (文春文庫)

 

 

夫婦関係における立場としては、私は幸生に近いと感じました。もっとも身近な相手に誠意がなくなってしまったところ。相手が自分をもう愛してないことを綴ったものを見てしまったときの動揺……。それと同時に、私自身も綴ったことがあります。もう愛していないのかもと。お互い一緒にいたいと思って夫婦になるものの、一定年数経てばどちらも同じような迷いを抱えるのかもしれません。

自分を大事に思ってくれる人を、簡単に手放しちゃいけない。みくびったり、おとしめたりしちゃいけない。そうしないと、ぼくみたいになる。ぼくみたいに、愛していいひとが、誰も居ない人生になる。簡単に、離れるわけないと思ってても、離れる時は、一瞬だ。そうでしょう?

最後、幸生が大切なことに気づき、一歩を踏み出そうとする様子に心を打たれました。

映画の空気感も予告編からとても気になっていたので、DVDも鑑賞。小説と映画、そのどちらも諦観ともいえる空気感が流れ、美しい光を感じました。

 

永い言い訳 [DVD]

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