いま、コレを考えています

日々の生活を本や映画と絡めて

犬山紙子さんの『私、子ども欲しいかもしれない。』を読んで

私は7年間結婚生活を続けていましたが、子どもを持つ選択をしませんでした。理由はいろいろあるけれども、一番大きいのは自分の親との関係がよくなく、あの人たちの遺伝子をつないでいくことに、恐怖を覚えるから。

でも、結婚当初は相手との間に子どもがいてもいいなと思った時期もあり、そのために貯金をしようとも思いました。そのとき、ちょうど2011年の震災を経験し、もともと持っていた子どもを持つことへの不安な気持ちに拍車がかかり、いまのこの世の中に子どもを産むことが幸せとは思えないと感じ、持たない選択をしました。

そうと決めたものの、結婚生活が長くなるにつれ、特におじさんやおばんさんから(他人)、「子はかすがい」「絶対産まないと後悔するよ」などなど言われることに、いらだちを覚えたり、迷いが生じたり……。

時おり友人や知人の子どもを見たり、instaなどで子どもと仲睦まじく写っている写真を見たりすると、「もしかしたら子どもがいてもいいのかなぁ」なんていう気持ちが湧き上がることも。結局、どっちなんだ! という感じで、「ものすごいほしい!」と思うほどの情熱や勢いはないものの、「もしかしたらいても……?」という曖昧な状態。そんな状態から、ハッと目に留まったのがコラムニストの犬山紙子さんの新刊。

 

私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の?どうしよう?をとことん考えてみました

私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の?どうしよう?をとことん考えてみました

 

 このタイトルからしてまさに「あ、なんかわかるかも……」とドンピシャ。犬山さんが妊娠や出産、育児について不安に感じていることをさまざまな人へのインタビューを重ねて、自分がその話を聞いてどう思ったかをまとめています。

インタビュー対象者は、子どもが欲しいと思っている独身者や、既婚者で子どもを持たない選択をした人、子どもがいるシングルマザー、同性愛者など、さまざま。それぞれの人がどういう思いを持って、いまの人生を捉えているか、その考えの一部に触れることができます。

なかでも私が一番心に残ったのが、すでに子育てを終えた山瀬公子さんのパート。 

「いろんな人生があって、いろんな幸せがあって、それぞれどこかでチャラになる」

この言葉を受け、犬山さんは最後にこうまとめています。

子どもって必要?

それは人それぞれだし、誰にも断言できない。

 

必要だから産むのじゃなくて、産んでから必要になることもあるし、

必要ないから産まないのじゃなくて、自分の人生を生きた結果必要なかった、ということもあるだろうな。

 結局は、ここに集約されるのだろうなと思いました。自分の人生、何を選ぼうが自分がそれをよしとできればいいんじゃないかと。たしかに、産まないと後悔すると言われることもあるけど、産まなかったから経験できることもきっとあるはず。子どもを産む産まないは、私とパートナーで考えることで、ほかの人に何かを言われて決めることではないこと。

ずーっと自分が悩んでいたモヤモヤに対して、背中を押してくれるような優しさを感じた一冊でした。